「15-15」インターバル(神経筋パワー・インターバル)

【トレーニングメニュー】2012年5月21日 07:00

ロード・レースでは展開やレース種類(特にクリテリウム)によっては、高出力を断続的に出す能力がひじょうに重要になる場合がある。今回はL7(神経筋パワー)での反復能力強化のための練習メニューを bike training tips.com を参考に紹介する。

 

「15-15」インターバル(神経筋パワー・インターバル)

■15秒のダッシュと(少し高めの)回復走を断続的に繰り返すメニュー

この練習メニューはダッシュと少し高めの回復走を断続的に繰り返し、全体でみると平均ワットがFTPちょうどになるように設計されている点が特徴だ。人気のトレーニング・メニュー「30-30」インターバルと似ているが、ダッシュの時間が短い分レストの間の強度が少し高め(回復走の上限付近)になっている。きついメニューではあるが、ダッシュの時間が15秒と比較的短いので「30-30」インターバルのように「最後には意識が朦朧とする」ほどきつくはないだろう。

■行い方

  1. 30分程度時間をかけて入念にウォーミング・アップを行う。
    途中に2~3回程度、サドルから腰を上げてダッシュしておく。
  2. メイン・メニューは、まず15秒間・FTPの150%(L7・神経筋パワー)維持でダッシュする。
  3. 次にFTPの50%(L1・回復走の上限近く)で15秒間足を回す。
  4. これを10分間繰り返して1セットとする(10分間に合計20回ダッシュする)。
  5. 1セット終了後、5分間楽に流す。
  6. 5分経過後、次のセットに取り組む(最大3セット実施する)。

■注意点など

  • 屋外でも実施できるが、ローラーのほうが実施しやすいだろう。
  • 初めて取り組む場合は2セットから行い、余裕があるようであれば次回から3セット行う。
  • FTPの+50%と-50%を同じ回数繰り返すので、10分間の平均パワーはFTPちょうどになる。FTPが250Wの場合は具体例は以下のようになる。
    • 15秒:375W
      15秒:125W
      15秒:375W
      15秒:125W
      …以下10分経過するまで繰り返し。
    • 10分:250W (FTPちょうど)
  • このメニューの発案者であるマット・マクナマラ氏は、このメニューのあとに10秒間の全力スプリントを10本行うことをすすめている。時間や体力に余裕があれば、あわせて取り組むことでL7の能力を集中的に鍛えることができるだろう。なおスプリントの間には30~60秒間の回復走を挟み本当に楽なレベルで流す。
  • このメニューは『パワー・トレーニング・バイブル』・P381の練習メニューNP-W2とほぼ同じ内容。

 

参考URL

参考文献

  • ハンター・アレン アンドリュー・コーガン博士共著・『パワー トレーニング バイブル』・P381・OVERLANDER株式会社